美術品は資産になる?
有名人のお宅訪問をテレビで見ていると、玄関に巨大な絵画や有名アーティストの彫刻が飾られていたりするものです。
好きな芸能人の自宅に美術品が飾ってあるということで少なからず興味を引き寄せられ、私たちの頭には“お金持ち=美術品を持っている”という図式が出来上がっています。
そして美術品は、時に私たちには想像も出来ない価値がつくものです。
実家に眠っている美術品の中からお宝を見つける鑑定団のおかげで、こちらもすぐに理解していただけることでしょう。
しかし、資産形成を考える人がいきなり美術品を資産として迎え入れるのは少し勇気がいります。
メリットやリスクを知った上で検討してみましょう。
美術品を資産にするメリット・デメリット
まずは美術品を資産にするメリット・デメリットを考えていきましょう
メリット
美術品は「価値が減りにくい」と言うメリットがあります。
美術品と理解していれば扱いも丁重になるか、もしくは全く使わないかも知れません。
また、値上がりすればその幅は天井知らずな点も魅力的です。
有名美術館では、3,000万円台で購入した絵画が20年ほどで5億円を超えたという事例もあります。
個人規模だとこれほどの金額の美術品を取引するのは難しいですが、将来性に期待できる余裕がある人にとっては魅力的な資産です。
デメリット
デメリットは大きく分けて売却時のリスクと信頼性のリスクの、2つのパターンに分けて考えられます。
それぞれの場合についてデメリットを検討していきましょう。
売却時のリスク
1つめは売却の際のリスクです。
ブロンズ像や絵画など、受け入れ先に余裕が無ければ高い価値のついた美術品でも買い手がつかない恐れがあります。
“売りたい時に売れない”可能性があるという点に注意しておきましょう。
信頼性のリスク
美術品の価値は作品のそのものに秘められた可能性だけでなく“作家のブランド”が重要です。
仮に作品自体が高い完成度だとしても、作家の信頼性が下がってしまえば価値が下がるリスクを含んでいます。
信頼性はプロでも判断が難しい要素なため、そのようなリスクがあることは覚えておきましょう。
将来的な価値に投資する資産である
美術品は、需要が読みづらい上に売却時や信頼性という点でデメリットが見受けられます。
一方で、条件が整った場合の売却益(キャピタルゲイン)は高く、所有していれば将来的には高い可能性を秘めている資産です。
扱いが難しい種類の資産にはなりますが、市場に詳しく美術品の取り扱いに興味がある方は、資産形成の一環として購入を検討してみても良いのではないでしょうか。