実物資産と金融資産について
実物資産とは形のある資産の総称で、車・貴金属・ブランド品・不動産などがあります。
車に関しては原則として新車からの経年数と走行距離に応じて価値が下がっていきますが、貴金属や不動産など価値が下がりにくいものも存在します。
自分で使いながら資産形成ができるほか、将来的に価値が上がりそうなものを大切に保管してキャピタルゲイン(売却差益)を狙うことも可能です。
金融資産は経済的な価値が高くて換金性が高い資産を指し、現金・預貯金・株式・債権・仮想通貨などがあります。
現金や金インゴットなど形はあるけど、金融資産に分類されるものもあります。
分かりやすくまとめると市場で取引がされている。もしくは基準になる指数があり、その日のレートや利率が決まっている株式や債券、預貯金などが金融資産です。
株式や仮想通貨でキャピタルゲインを狙う手法もありますが、長期保有して毎年配当を受け取るなどインカムゲインで手堅く資産を増やすこともできます。
資産形成を目指す場合は、実物資産と金融資産をバランス良く保有するのがおすすめです。
それぞれの概要と特性を理解して、計画的にポートフォリオを作って資産形成していきましょう。
正解は人それぞれ
実物資産と金融資産のどちらが良いかは人それぞれ違います。
たとえば転勤のない仕事に就いて家族構成が大きく変わる可能性がない場合は、賃貸住宅で家賃を払い続けるよりも早い段階でマイホームを買えば、持ち家に住みながら不動産で資産形成できます。
多くの人が最初は貯金で資産形成を始めますが、すぐに現金が必要な状況になりにくくて投資の勉強ができるなら、株式投資などで資産運用した方がいいです。
正しい知識を持たずに損失を出すリスクがある投資を始めるのは危険なので、知識がない方や自信がない方は貯金などで無難に資産形成した方がいいでしょう。
子育て世代や自営業をしている人は、何かあった際にまとまった現金を用意できる状況を作っておくと安心です。
資産形成の方法で全員に共通した正解はありません。
価値観やライフプランを整理して、自分に合った方法で現物資産と金融資産を使い分けて資産形成していきましょう。
現物資産を保有するメリット
現物資産を保有するメリットは、実用性がある物の購入によって日常生活が豊かになることです。
心が満たされればストレスがなくなり、余計な浪費の抑制に繋がります。
切り詰めすぎて貯金ばかりした結果、糸が切れたように無駄使いやギャンブル・夜遊びをしてしまう人がいるので注意してください。
昨今はメリカリなどフリマアプリの普及や歴史的な物価上昇で、実物資産の価値が下がりにくくなっています。
10年前に買って日常的に使っていたロレックスが買値より高く売れることがあり、普通の衣服や日用品もメルカリで売ることで購入金額の一部を回収できます。
好きなものであれば楽しみながら知識力を高めることが可能です。
市場価値の見極めや将来価値の予測ができれば、好きな物を売買しながら資産を増やすこともできます。
売却方法の多様化や物価上昇の影響によって、昔に比べて現物資産が損をする要素が少なくなっていることを覚えておきましょう。
資産を増やすなら金融資産
資産を増やしたい方は金融資産がおすすめです。
現物資産でも資産を増やすことが可能ですが、金融資産は投資商品など資産を増やすことに特化したものが多数あります。
新NISAの税制改正やAI・スマホを活用した投資ツールの充実など、有利な条件で投資できる環境が整ってきています。
投資に無知な人が損失を出す恐れがある金融商品にチャレンジするのはおすすめできませんが、少し勉強するだけでリスクヘッジをしながら手堅く資産を増やすことが可能です。
現在は歴史的な株高ですが、経済が成長して物価が上昇すれば株価指数なども更なる上昇を期待できます。
出遅れたと考えて預貯金での資産形成にこだわるのではなく、今からでも資産運用でお金を増やすことについて考えてみてください。