現金と資産~目的に応じて選択できるよう、違いを理解しておきましょう。

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現金と資産はどちらを持つのが良いのか

人生において、お金は不可欠です。
テレビで見るお金持ちは自宅の金庫に大量の“現金”を保管している印象ですが、人によっては「お金持ちは金の延べ棒でしょう?」と言う人もいます。

 

確かに、売却すれば高い価値を示す“資産”の重要性も忘れてはいけません。
金の延べ棒は間違いなく資産です。

 

では、現金を持っていることと、金の延べ棒のような資産を持っていること、そもそもどのような違いがあるのでしょうか。
現金と資産の違いをメリット・デメリットの観点で考えていきましょう。

 

現金とは

重ねられている一万円札

 

現金とは、1万円札や500円玉に代表される通貨を指します。
簿記会計上で言えば現金も資産には含まれますが、ここでは後述する資産に該当しない金銭(紙幣と硬貨など)として話を進めていきましょう。

 

所有するメリット

現金を所有するメリットは、支払い能力が高いということです。

 

例えば腕時計を購入した場合、一定の価値が保障されるかも知れませんが、腕時計でお米は購入できません。
また、株式等を購入して資金を増やせるのも現金ならではです。

速攻性はどの資産と比べても優位に立ちます。

 

所有するデメリット

インフレなどに代表される経済状況に左右される点がデメリットです。

 

また、日本はあまり問題ありませんが、海外では偽札の横行で現金の価値に不信感が募っている国があります。
絶対的な価値が確保されるとは言いがたい状況に陥る可能性がある点は、注意しておかなければいけません。

 

資産とは

3本の金の延べ棒

 

「資産」とは、不動産や金・銀、ブランド品など、現金に置き換えても価値の高い物品です。
繰り返しになりますが、資産とは存外に広く定義されているため“現金とそれ以外”のような形で話を進めさせていただきます。

 

 

所有するメリット

資産のメリットはさまざまですが、その内の1つに需要に応じた価値の保障があります。
前述を参考にし、現金を“金”に変えたとすれば、その価値は世界共通です。

 

金は現金と異なり地球上に絶対量が決まっているため、いつの時代のどの地域に持ち込んでも一定の価値があります。

価値の面では現金より安定しているという見方もできるのです。

 

所有するデメリット

現金から変更する資産として自動車や高級バッグ、時計などの“ブランド品”を選んだ場合は、価値が下がる恐れがあります。

 

ヴィンテージに認定されれば価値が上がる可能性もありますが、高い売値を出すためのメンテナンス費用が掛かるような資産を持つようならば、必ずしも資産に変えるメリットがあるとは言えません。

 

目的や段階に応じて切り替える必要がある

現金と資産には同じような価値があれど、形が違えば役割も違います。

 

資産を持っていないのであれば、まずは現金を確保しましょう。
現金が貯まったら資産を購入するのも1つの手段です。

 

資産の中には“お金を増やせる”商品もありますので、目的に応じて選択できるよう知識をつけておくことが大切になるのではないでしょうか。